マインドフルネス瞑想を効果的にビジネスシーンで使う!実践編その1

マインドフルネスとビジネスの関係

私は、おそらく2003年くらいから このテーマについて自身の経験を通じて検証しようと試みていた気がします。その過程で 瞑想の世界やコミュニティに身を投じ、企業活動が営まれる社会から 数年ほど離れていた期間もありました。たったの数年間でしたが、その後にビジネスに復帰してくるまでに かなりエネルギーと 思考の修正を余儀なくされました。

ただ、同時にマインドフルネスという感覚を追求した先に どのような思考や感覚が芽生えるのか。そして、それをどのようにビジネスに応用することができるのか、という点を 自らの経験をもって語ることができるようになった気がします。

皮肉なもので、マインドフルネス瞑想で得られる効果は 言葉で説明することがなかなか難しいものです。
なぜかというと、言葉にならない… あるいは言葉にすると非常に陳腐にさえも聞こえる方法でしか、お伝えすることができないと感じます。ただ、せっかくですので こちらでは 説明しようとする取り組みに挑戦してみたいと思います。今回は、客観性についてです。

マインドフルネス瞑想がもたらす「客観性」

瞑想を続けていると 得られてくるマインドの筋肉として「客観性」があります。
熟達した瞑想者が使う「客観性」という言葉は、ビジネスの視点と比較したとき ずいぶんとコンテキストが違っています。マインドフルネス瞑想を日常的に行い、その感覚を身に着けた人たちは、どのような場面においても 自分の感情や感覚… すべてのものから自分を自由にして、物事を「客観視」するステートに自分を持っていくことが可能です。

当然、熟達のレベルや状況にもよりますが その意味合いは 深いものです。
どのようなシチュエーションに置かれても「客観視」する自由があるというのは、とんでもなく大きな価値をもたらします
例えば、自分が信じ込んでいる信念を脇に置いて思考できる、敵だと思っている相手と自分を橋の上からみるような感覚を持つことができる…。これを、MBA的な問題解決思考の文脈で説明すると 『究極の弁証法』 とでも言えるかもしれません。

このような客観性を自由自在に扱える人物がリーダーにいると組織はどのように変化するでしょう?また、このような客観的視点をもつ人物が意思決定を行ったり、交渉を行ったりすると、どれほどの効果を発揮できるでしょう?
そんな風に考えていくと マインドフルネス的な技術を身に着けていることによるインパクトはとても大きいのではないか… と思います。

次回は、こちらの研究材料を利用して「感覚が研ぎ澄まされる」について解説してみようと思います:

日本語版 Five Facet Mindfulness Questionnaire
http://www.act-japan-acbs.jp/tool.html

マインドフルネスおすすめ情報

集中力を高めるための muse 2 脳波計
ヨガ、瞑想に最適

ABOUTこの記事をかいた人

瞑想歴20年以上。 15歳までヨーロッパで育つ。慶応義塾大学を卒業後、アクセンチュアで組織戦略・人材開発のコンサルティングに従事し異例のスピードで昇進。アクセンチュア・ジャパン 史上 最も若い女性マネジャーとして抜擢される。その後、独立系コンサルティング企業でビジネス開発に携わる傍ら、キャリアコンサルタント及びコーチとして活動。不確実な時代の波を乗りこなす事業の在り方やビジネスパーソンとしての生き方について考えはじめる。 2003年、瞑想に出会い習慣化するようになる。2010年よりビジネスの世界で活動をつづけながら、年間500名以上のクライアントへ瞑想的なテクニックを活用したカウンセリングを行っている。株式会社バランスオブゲーム代表。 監訳書:『コーチング術で部下と良い関係を築く』 共著:『「ハイパフォーマーの問題解決力」を極める』