マインドフルネスを実践すればモチベーションは上がるのか?

ビジネスにおけるマインドフルネスの効果は…無い!?

近年、マインドフルネスがとても注目されるようになりました。
私自身の感覚では 欧米での浸透が日本よりも 盛んなように見えます。例えば、米国においては 7人に1人がマインドフルネスの訓練をやっているそうです(出典:https://knowledge.insead.edu

ここまで注目されると マインドフルネスの効果が気になってきますね。
ビジネスの場面でどれだけの インパクトがあるのか…   そのための研究も多くおこなわれていると聞きます。しかし、瞑想実践者の立場からすると「目に見える直接的な効果はあるか?」という点では そうとは言い切れない、というのが正直がところではないかと思います。

 

マインドフルネスで得られる効果は「ニュートラル」な思考や感情

マインドフルネス… これは、ヨガや瞑想、気功や武道などをはじめとする 「今、ここ」に集中するための 訓練全般を指して考えたいと思いますが、これらのプラクティスを行うもともとの目的は、自身のマインドをリラックスさせ、副交感神経を優位にしつつ、心を静かにする、というものです。

広い視野を養い、自分自身の偏見やこだわりを捨てて 究極の客観性を育むことが最大の効果。だとすると、モチベーションが湧いている状態とはエネルギー的にかなり異なることがわかります。

私たちの中にモチベーションが湧いてくる時は、やることに意義を見出しており、それが好きであったり、やりたいと感じる気持ちも高ぶっている状態です。陰と陽でいうと 「陽」のエネルギー。このようなマインドの状態になっている人に マインドフルネスを実践していただくと、どうなるか…?  というと、高ぶっている気持ちが「ニュートラル」になります。

 

やる気になりたいときには逆効果

 で紹介されている記事では、このように書かれています。

The results were clear. After meditating, people lacked motivation. They didn’t feel like doing work, nor did they want to spend much time on it. Being mindful made people focus less on the future and instilled a sense of calm – just as it promises – but that came at the cost of wanting to get things done. (出典:Acceptance of the present moment can impact the will to work hard and get things done.

 

とある実験で 瞑想をしたのちに 決められた仕事をするようにグループへ促したところ、瞑想を行わなかったグループと比較して 仕事をやりたいという気持ちがなく、時間をかけたいという風に思わなかった。
モチベーションは未来に視点があり、マインドフルネスは 現在に視点がある…  瞑想をすると「何かを終わらせたい」という気持ちが削がれてしまう、ということです。

 

 

モチベーションを上げるには?

それでは、モチベーションを上げるためにはどうすればいいのでしょう。これは、実は、とてもシンプルで「好きなことをやる」のが一番です。私たちは 好きなことをやっている時、自然と 集中し、やる気に満ちていて、そして誰かに催促される必要もない。率先して 時間をかけますね。全く 嫌な気分になりませんし、むしろ楽しい。要するにネガティブな気持ちになりにくいのです。

この、ネガティブな気持ちになることを避ける… ということを実践したい時に マインドフルネスの効果があります。ネガティブな気分ち… 私たち自身について気づきをもたらしてくれたり、 意思決定や組織の状態を評価したい時には ヒントになるかもしれません。しかし、このネガティブを制御できなくなると 大変ですね。こんな時には マインドフルネスのプラクティスが役立ちます。なぜなら、マインドの状態をネガティブからニュートラルに変化させてくれるからです。

瞑想の実践者として私が感じるのは、瞑想を実践すればするほど マイナス感情やネガティブな思考はほとんどなくなっていきますが、同時に 高いモチベーションを維持するということも できなくなっていくような気がします。すべてが ニュートラルに帰結していくような… そんな感じです。そんなステートを目指してみたい方なら、是非 瞑想はおススメです。

 

ABOUTこの記事をかいた人

2003年よりマインドフルネス瞑想を続けている。 15歳までヨーロッパで育つ。慶応義塾大学を卒業後、アクセンチュアで組織戦略・人材開発のコンサルティングに従事し異例のスピードで昇進。アクセンチュア・ジャパン 史上 最も若い女性マネジャーとして抜擢される。その後、独立系コンサルティング企業でビジネス開発に携わる傍ら、キャリアコンサルタント及びコーチとして活動。不確実な時代の波を乗りこなす事業の在り方やビジネスパーソンとしての生き方について考えるようになる。 2010年、ビジネスの世界を離れて精神世界の手法や瞑想などを研究しながら年間500人以上のクライアントへセラピーを行い、自らも多くの神秘体験をする。現在は、その時の体験や視点を活かしながら 事業活動、企業のコンサルティング、カウンセリングなど幅広く展開。 監訳書として、『コーチング術で部下と良い関係を築く』、共著に『「ハイパフォーマーの問題解決力」を極める』がある。