”オリンピック級”の瞑想者、脳はどうなっている?

マインドフルネスが注目されるようになり、瞑想の研究が世界中で行われるようになりました。ただ、前回の記事で申し上げたように 現在のところ「ストレスや精神的な負担をやわらげる効果がある」立証に留まっている事例が多いですね。原因は、研究者自身が瞑想経験があるわけではないということや、瞑想を長く行ったケースのデータ数が少ないことが挙げられます。

私も以前に瞑想経験者を対象にした大学の研究に協力したことがあったのですが、「瞑想経験者の数が足りないので研究が進まない」ということを耳にした記憶があります。確かに、長く瞑想を行っている方にアクセスするのは難しい…。

そんな中、今回はかなり長く瞑想を実践している人々の脳を観察した結果について述べている記事がありましたのでご紹介。下記は、The Remarkable Brains of Long-Term Meditators からの引用です。

 

”オリンピック選手並み”の瞑想実践者とは?

マインドフルネス瞑想… これをずっと続けているとどうなっていくのか?については誰でも気になるところでしょう。心理学者でもあり マインドフルネスについての研究者として 著名な ダニエル・ゴールドマンは、瞑想を長く続けている人の脳波は そうではない人物と比較すると かなり異なるのだそうです。

観察の対象となったのは 瞑想時間が 62,000時間以上の人々。これは、例えば 1日4時間の瞑想を43年間行っている人だということですね。私自身も まだまだこれには到底及びません…。ただ、個人的な感覚ですが、毎日きちんと続けていくことによって ここで紹介されているような状態にたどり着くことはできるようになると感じます。

 

ガンマ波に到達しやすくなる?

 

 

こちらのビデオによると、神経科学者である リチャード・デイビッドソンは、瞑想経験者たちの脳波を研究した際に 通常では見られないレベルの ガンマ波に到達しているのを見た、と。ガンマ波とは何でしょう?

“We get [gamma] when we bite into an apple or imagine biting into an apple,” explains Goleman, “and for a brief period, a split second, inputs from taste, sound, smell, vision, all of that comes together in that imaged bite into the apple.”

ゴールドマンによると、ガンマ波は、例えばリンゴをかじった時、あるいはそう想像するときに到達する。その瞬間、味や音、香り、そしてビジョンが全てリンゴをかじるというイメージに統合・調和されるのです。なかなか分かりにくいかもしれません…。

Wiki ではこんな風にも定義されています。

ガンマ波は高次精神活動に関連しているとされている。脳の異なる領域におけるガンマ帯域の同期発火の一時的な状態は、認知処理の分散行列を生むメカニズムであるとして考えられており、知覚のような同期的で協奏的な認知活動を可能にする。例えば、ガンマ波は結びつけ問題 (binding problem) の解決との関連性が示唆されている。

 

つまり、自分が見たことがあったり、経験したことがあったり… 気づかないうちに取り込んだ情報の全てが一つに結ばれる状態。急に点と点が線で結ばれ、それが面となり三次元の世界観へと広がって生命となる…といったような感じです。このような瞬間は「直感がすごく働いた」という風にも表現できるかもしれません。

さらに、記事の中では こういった瞑想者が慈愛の感覚にチューニングして瞑想を行うと ガンマ波のレベルが数秒で 700~800%上がったといいます。これはごく自然なことのような気もします。なぜなら、慈愛の感覚は何も否定しないから。全てを一体化してとらえる菩薩的な心で物事を観察できます。すると、統合や調和の視点に立つことは容易なことだと思います。

 

未来が見えなくても ”素晴しい” のだとわかる

“The people that we’ve talked to in this Olympic level group say it’s very spacious and you’re wide open, you’re prepared for whatever may come, we just don’t know. But we do know it’s quite remarkable.”

オリンピック選手並みの瞑想者たちは、このような状態になっているとき  ”広々とした感覚で 心が開かれている。次にやってくる出来事が何かわからなくても、準備ができている” 同時に ”それが素晴らしいと知っている” のだと言います。

私たちは 未来にどのようなことが起こるのかを予測したいと感じますね。そして、それに備えたい。
ただ、きっとこの瞑想者たちは 実はどこかで 全てを把握しているのだと思います。私自身も、そのような方に一度 お話を聞くことができたのですが、その時 彼は「そこには全ての答えが存在している」と言いました。なかなか、このステートに自分を置くことはできないでしょうけれど…。瞑想実践者としては 恒常的にガンマ波をもてる域に達してみたいな、と思います。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

2003年よりマインドフルネス瞑想を続けている。 15歳までヨーロッパで育つ。慶応義塾大学を卒業後、アクセンチュアで組織戦略・人材開発のコンサルティングに従事し異例のスピードで昇進。アクセンチュア・ジャパン 史上 最も若い女性マネジャーとして抜擢される。その後、独立系コンサルティング企業でビジネス開発に携わる傍ら、キャリアコンサルタント及びコーチとして活動。不確実な時代の波を乗りこなす事業の在り方やビジネスパーソンとしての生き方について考えるようになる。 2010年、ビジネスの世界を離れて精神世界の手法や瞑想などを研究しながら年間500人以上のクライアントへセラピーを行い、自らも多くの神秘体験をする。現在は、その時の体験や視点を活かしながら 事業活動、企業のコンサルティング、カウンセリングなど幅広く展開。 監訳書として、『コーチング術で部下と良い関係を築く』、共著に『「ハイパフォーマーの問題解決力」を極める』がある。