マインドフルネス瞑想を続けた結果|退屈でつまらない?ステップアップするには 【対談】

今回は「マインドフルネスがどうして退屈でつまらないものになってしまうのか? 」というテーマで対談していきます。

小島美佳:このテーマで考えると、

  1. マインドフルネスの入口で「ただ座る」というのが退屈という人
  2. マインドフルネスを続けてみてたけれど、「続けた結果、どうなるの?」と行き詰まりを感じてる方

の2つのタイプに大まかに分けられると思います。

1, 退屈で集中できない人の解決方法

♦︎ 効果を実感するまで、とりあえず続けてみて!

小島美佳:この1番目のマインドフルネスの入り口で「ただ何もせずに座っているだけなのが退屈」っていう人は、特に元々活動的な人がきついって感じることが多いんだと思います。ただ、残念ながら「これ」って解決法はあまりなくて…「やってみたけれど退屈」っていう方には「最初は何とかそこを乗り越えてください」みたいな話になるのかなと、、、

松村憲:そうですね、入り口のところで退屈と感じてやめてしまう方については「最初は頑張ってください」なんですよね。なぜかと言うとそれはマインドフルな神経回路を作るという点で続けることが必要だから。
 それでもどうしてもじっと座っていられない人には、「とにかく3分でも1分でもいいから呼吸だけ」とか「今この瞬間だけ集中するっていうのを、とりあえず騙されたと思って3週間、3ヶ月続けてみてください」とお伝えしています。

♦︎ 瞑想ガイドやアプリも活用

 やり方はガイドの音源やアプリを使うとかでもいいし、一回にやる時間は本当にすごく短くてもいいとか、後は体動かす系の歩く瞑想とかもいいと思います。 とにかく極端な「今ここ」にいるという集中力を育むことと「今ここ」にいる感覚を得ることが大事だと思います。

<日常生活に取り入れやすい 歩く瞑想【5分間】>

Source : ビジネスマンのためのマインドフルネス瞑想チャンネル

♦︎ 新たなパターンを手に入れる

小島美佳:私もそう思います。
 その「入り口のところが退屈過ぎて続かずにやめちゃいました」みたいな人たちの場合は、もともとすごいクリエイティブで活動的、みたいな方が多いと思うんです。けれども、そのサイクルだとか思考パターンだけでずっと来て、「ほんとにこれだけでいいのかな?」と行き詰まりなどを感じている人は、マインドフルネスは続けたほうがいいと思います。

s子:活動的だから座り続けるのが退屈、ってのは、プロアスリートの方でマインドフルネスを取り入れたりしている方もいらっしゃるし、「全集中・精神統一」的な感じで続けられるといいですよね。

小島美佳:ビジネスマンでもスポーツマンでも、ある一定のパターンで成功したきたけど「新しいパターンを手に入れたいな」と思った時、一度持っているパターンを手放さないと新たなものは手に入らないですよね。最初は退屈と感じても、色々と自分に合った方法を模索しつつ、ちょっと頑張ってもらったほうがいいかなぁってのが私自身の考え方でもあります。

 実際、マインドフルネスを続けていくことでほんとに開かれてくると思いますし、スティーブ・ジョブズがずっと瞑想や禅にこだわっていたのは、彼がそこにピンときたからなのかなと思っています。

♦︎ 初心者でもマインドフルな感覚を掴める タイガーレッスン

松村憲:あとタイガーレッスンっていう方法もすごく効果的です。お坊さんのようにいわゆる座らなくてよくて、今ここに集中する感覚、評価判断しない感覚を説明したりトレーニングするのにすごく使えます。

 具体的には、まず「目の前に虎がいると思って、イメージ」してもらいます。視覚系ですが、生き生きと「見て」ください。「イメージしてみたら虎が近づいてきた気がするから撫でてみよう」とか「座らせてみよう」とかはやらない。ただひたすら虎のイメージを見ようとします。すると、イメージした虎が勝手に動いてきたりしたら「面白いなあ」みたいな感じで見続ける。ただそれだけです。
 日常の感覚で「マインドフルになるってこういう感覚なんだ」と実感するのに有用で、退屈で効果もよくわからないのにひたすら座る練習するよりも、「イメージした虎を見る」のと同様に自分の感情も見てみてください、動くトラを見る感じみたいに自分の思考も流れているじゃん、みたいにまず実感してもらいます。これかなりわかりやすくて使えると思いますし、実際にマインドフルネスの能力が飛躍的に高まると思います。

<松村憲さん3分間 タイガーレッスン瞑想>

Source : ビジネスマンのためのマインドフルネス瞑想チャンネル

小島美佳:へー、タイガーレッスン、初めて聞きました。

松村憲:集中力もすごい鍛えられるし、動いてくるものにも出会うし、でもそこに操作・コントロールを入れないっていうのもポイントです。
 入り口のつまらないに対しては、こんな感じに「今ここ」にいられる強度が高まると面白いですよ、そして練習をしたければ、ぜひやりましょうってお伝えしたい。

2, 進展しない、行き詰まりを感じる

小島美佳:次に2番目の「マインドフルネスの次のステージ」ってことで、それなりに続けてみたけれども「結局それで何だっけ?」と感じている人、行き詰まり感みたいなふうに感じている人には、今回の話は割と参考になるのかなあと思います。
 そんな方たち向けに何かアドバイスなどありますか?

♦︎ マインドフルネスを続けた結果 どうなる?

松村憲:これ僕も美佳さんもだと思うんですけど、お坊さんの修行などのような明確なゴールがあるわけではないので、延々と座り続けていると次第につまらなくなってくると思います。それでも「これが大事なんです」とマインドフルネスを何の進展もなく教え続けてる人がいたり、進展なく座り続けている人も結構いたりしますよね。それで飽きちゃう人がやめていくと思いますね、あと離れていくとか。

 そこでむしろ僕が提案したいのは、継続によってマインドフルな神経回路ができてきた時に、それをもっと日常生活の中で使っていけることが分かると、より仕事も人生も豊かにできるんじゃないか?ということ。人間関係とか仕事上で起こることにもマインドフルネスはこんなに使えるんだ、効果があるんだなど、そっちに繋げていけると良いと思ってま

♦︎ マインドフルネスを日常生活に応用する楽しさ

小島美佳:確かに、座っているときに静かなマインドが作れる状態になってくると、ちょっとリセットをするとか、寝る前にやったらよく眠れるようになりましたとか、集中しやすくなりましたみたいな効果や体験がきっとあったり、最初はそういうのを目指して始める人も多いのかなと思うんです。
 ただ私としては継続で得られたこのマインドフルな状態を普段の生活の中でも持っていられるようになるとすごいパワフルですよ、ということもお伝えしたいなと。そこを目指していくとどういう変化が自分自身に起こるのか?ってところをいっぱい探求してもらうといいかなぁと思っていて。
 例えば普段の自分だったらすぐに反応してしまうビジネスシーン。マインドフルネス瞑想の時のステートをほんの30%でもいいから自分の中に持っていると、全く違う視点で自分自身さえも見ることができる。結果、ものすごい広がりがあったりします。

松村憲:今の美佳さんの話を伺っていると、マインドフルになってくると変化に気づくっていうか、その内省プロセスもすごい大事だなと思いました。それは応用ですよね。
 瞑想は座ってやるものだけじゃなくて、日常生活での気づきが増える。それが結果として、豊かさを生みますよっていうことになると思います。

瞑想の継続で実感した効果 – 体験談

♦︎ 自分の思考パターンにより早く気づいて 行動を修正できるようになる

s子:私の場合、自分を罰する思考パターン、ネガティブな思考がぐるぐる回ってる状態に自分で気づけるようになってきた気がします。昔から忘れ物が多くて、、海外出張の一週間前にパスポートの期限切れているのに気づいたり、最近だと部分月食を見に子供と見晴らしの良いところに行ったらカメラもスマホも忘れてて「いつもスマホ持ってるのに、なんでこゆときに!」と自分に腹が立って。小さな頃に親や先生に叱られた言葉をそのまま大人になっても無意識に自分で繰り返して嫌な気分を引きずっていたけれど、最近は「あ、また自分罰してるな」と気づいて、そこからまた今の自分に戻れるようになってきた気がします。「まぁ後で、プロのカメラマンが撮った月食の写真をネットで探せばいいや」とか。

小島美佳:そういうことですよね。私の経験も似ていると思います。
 例えば家族にイラッとしました、イラッとして何か行動に出てしまいそうになる前にマインドフルネスの感覚を思い出して、「あれ?なんかオタクちょっとイラッとしてない?」みたいなことがわかる。気づいているから 意識的に穏やかな言い方ができる…みたいな。
 そういうサイクルを繰り返すことによって家族も自分に似たようなケンカ腰をやらなくなる(笑) ということはすごい起こってきてる自覚があります。そういう実験をたくさん積み重ねていただくっていうのが面白いですよね。

松村憲:良いお話しですね。一般的に嫌なことがあると相手に変わってほしいと思うんだけど、大体上手くいかない。でも、美佳さんの話みたいに自分が違うパターンを持ち込むと、不思議と相手も変わってしまうんですよね。

小島美佳:後は瞑想し続けることによって自分自身をより丁寧に見ることができるようになってくるので、何か実は自分が持っている結構根深いパターンに気付いたりとか、成長のための1つの種みたいなもの、往々にして何かに覆われていて見づらかったりもすると思うんですけど、そういう種を探すみたいな事は結構できるのかなあと言うふうに思ってます。

♦︎ マインドフルになれるからこそ 深い内省ができる

松村憲:後はビジネスマンとかリーダーシップっていうところにはマインドフルネスで培われるものは必須な要素だと思っています。自分のリーダーシップを省みようとすれば内省する、それはほとんど瞑想だと思うんですよね。その内省した時に心理学モデルが使えると良いです。人は何か刺激が入ってきたときに自分の中に反応が起こり、結果アウトプットしています。人間関係とかもそういうもので、マインドフルネスが培われると応用が効いてきます。誰かから何か言われるなどインプットがきたときには「きた」と思うし、自分の中で反応が起こった時にその反応を拡大して見られるようになるし、さらに「俺こういう反応するのは、こういう考え方をしちゃうからだな」など内省できて、一拍おけるようになってきます。その気づきは、これまで通りと異なる選択を可能にするので、自分が変われるポイントになります

 例えば〇〇と言われて「こういう言動する人は嫌い」っていう自分の中の思い込みがあったら、それに対して否定的な反応になるし、そこで「あ、ちょっと待てよ」とその反応を手放して、よくその人の言っていることを客観的に聞いてみる。すると、実は自分のことも心配してくれているのかな?と思えたりする。そう思えたら自分から出てくる言葉も変わりますし、実際変化が起こってきますよね。
 自分を振り返っても、今お話ししている気づきが高まっているから自分が変化できている実感があります。リーダーとのコーチングとかでも、同じように内省と気づきが変化を起こしているのを実感します。じゃあ何がそれを起こしているって言うと、気づきであり、内省力であり、それはマインドフルネスの応用です。

マインドフルネスを進展・応用させるためには?

♦︎ マインドフルにただ眺めているだけでは進展なし

松村憲:今のマインドフルネスの応用の話は超重要で、「マインドフルネスをやり続けているとこうなります」みたいなのを信じてそれだけをやっていると解消しない問題が多くあるんですよね。自分の中で起きている思考プロセスがネガティブでそれに気づきはするけど放置してしまうことがある。あるいは自分自身に駄目出しをし続けて反応し続けてしまうとか。これは辛い状況ですよね。

小島美佳:そうだよね、マインドフルネスだけだと、ただただ見ているだけになっちゃったりとかしますよね。

松村憲:逆に精神的に症状が重い人は、マインドフルネスだけやってきつくなっちゃう人もいます。だから適切な支援も必要ですし、逆にそこは僕らがやってるようなこととか、心理学とかもっとそういう取り組みをした方が抜け出れる。そして楽しくもなってくると思います。

s子:確かに、瞑想して意識が緩んだりすると、身体が痛くなってきたりして「ここは肝臓かな?腎臓かな?なんでここが痛いのかな?」とかそこをググっと見に行っちゃったりするんですけど、、、サロンで瞑想しているとガイドで「何か感じてもそこに囚われずに、リラックスすることに集中して」と言われ「ああ、今、体に変な力が入っていたなぁ」と気づいて力を抜いて思考から離れて、いつの間にか痛みが消えていたりします。
 それって結構経験が大事だと思うので最初の頃や一人でやるときは、発見から解決までマインドフルネスで全部やろうとしないで、例えば解決の方は気分転換にストレッチしたり散歩したり、心理学とか瞑想のプロの方の意見をもらう、みたいなのが良いのかなと思いました。

♦︎ 仏教にとらわれすぎず 自分流でOK、日常生活に活かそう

松村憲:一般的に「マインドフルネスはこうです」と紹介されているものの背景には、仏教をベースにしたものが多くあります。そうするとプラクティスは座ることや実践が中心になって、心理学が抜け落ちます。仏教は極めて心理学的でもあるけれど、俗世を生きる個人の人生にそんなに関与してないので、「この世をよりよく生きよう」と考える時には物足りなさを感じるし、面白くないなと個人的に思います。

小島美佳:そうですね、いわゆる山に入って悟りを開くことを目指している人は少ないと思うので、せっかくマインドフルネス瞑想で得られた穏やかさとか客観的な感覚みたいなところを、日常生活の中で応用してみて、それで起こる変化を楽しむっていう方がどんどん身になっていくって思います。

 だから何かやり始めて「瞑想ってこんな感じなのかなぁ」とか、なんかよくわからないけどよく言われる『無』みたいな感覚とか、あるいは今までやっていたのとちょっと違う感覚を今日得られたかもしれないって仮に思ったとしたら、その得られた感覚をどこでもいいので日常生活の中で1回呼び起こしてみるっていうことをやってみてもらえるといいのかもしれないですね。

松村憲:そうですね。
 だから「ここから先は自己成長だよね」とか、「ここから先は自己解放だよね」とか、人とかチームとか組織とかに貢献しようと思ったときに「この態度が必要だよね」とか、なんかそんな風に生活や仕事にマインドフルネスで得られた感覚を応用していけるようになると面白いんじゃないかなと感じています。


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ABOUTこの記事をかいた人

瞑想歴20年以上。 15歳までヨーロッパで育つ。慶応義塾大学を卒業後、アクセンチュアで組織戦略・人材開発のコンサルティングに従事し異例のスピードで昇進。アクセンチュア・ジャパン 史上 最も若い女性マネジャーとして抜擢される。その後、独立系コンサルティング企業でビジネス開発に携わる傍ら、キャリアコンサルタント及びコーチとして活動。不確実な時代の波を乗りこなす事業の在り方やビジネスパーソンとしての生き方について考えはじめる。 2003年、瞑想に出会い習慣化するようになる。2010年よりビジネスの世界で活動をつづけながら、年間500名以上のクライアントへ瞑想的なテクニックを活用したカウンセリングを行っている。株式会社バランスオブゲーム代表。 監訳書:『コーチング術で部下と良い関係を築く』 共著:『「ハイパフォーマーの問題解決力」を極める』