危ないスピリチュアルを見分ける8つの方法

今回はMasa Suzukiさんと対談していきたいと思います。(Masaさんの詳しいプロフィールは文末をご参照ください。)

小島美佳:日本でも全国区で緊急事態宣言が発令されたり、世界では複数の都市がロックダウンされて自由な行動が制限されたり (注: 2020年4月末の対談です) と、急な日常生活の変化に不安を抱えている方もいらっしゃるのかなと思うのですが、、、
以前『スピリチュアル系の瞑想 ― その危険性』という記事でも書きましたが、この時期特に、マインドフルネス系やスピリチュアル系の宣伝が増えてきたなぁと感じています。
そんな中でこれらの動きをMasaさんはどのように見ているか?というのをお聞かせください。

科学的な根拠のないスピ系が表に出てくる?

対談者 Masa Suzukiさん

Masa:そうですね。
まず特に2月ですよね、まだこんなにコロナが大ごとになる前の時期に、中途半端なスピリチュアル系の人たちの中に「私たちは大丈夫です!」といった科学的な根拠のない発信をしてる人が多くいたなぁと記憶しています。他には、「お湯が効きます」とか「暖かくなったらコロナは死滅します」みたいな情報も散見されました。
『メルヘン・スピリチュアル』な人たち、あ、これは僕が作って勝手に使ってる言葉なんですけれども(笑)、この界隈の人たちは特に「私たちは大丈夫です」みたいなことを話している比率が高かったと感じますね。「私は普段からセルフケアをしているので大丈夫なんです!」「バリアを張ってるので!」とか。

で、そういう人たちに限って2, 3か月くらい経った今、当時の発言について訂正することもなく、「今はほんとうに危ないんです!」みたいなことを言ってるのを見ます。変なスピリチュアル界隈の人に多い傾向かなと思ってますね。

小島美佳:なるほど。
ある意味状況にうまく乗っているとも言えるけれども、同時に『翻弄されている人たち』とも言えるのかもしれないですね。

Masa:後は『現実を現実として見られていない人たち』というのも多いかもしれないですね。

小島美佳:確かに。
後は『お祈りしましょう』系が特に欧米からも割と来るようになったなという気がしています。
個人的にはお祈りすること自体は悪い事じゃないと思うんだけれども、ダライラマも「それだけでは世界は変わりません」と言ってるじゃないですか。その辺を自分のためにやるなら良いんだけれども、しつこく誘ってきたりする人もいるので…ちょっとどうかな?と思いますね。

Masa:ありますねー。
僕らの共通の友人から聞いたのですが、2011年の東日本大震災の時も似たようなことがあったようです。当時僕は司法試験の勉強中で、外界から遮断された生活を送っていたから、どういう状況だったのか詳しくは知らなかったんですけれども、変な、あるいは中途半端なスピリチュアル系の人たちが、暗躍どころか表立って活躍するようになっていたとのことで、その状況が今とよく似ている、というようなことを聞きました。

小島美佳:そうかぁ。
似たような傾向はどこにでもあるのかもしれない。どうしても不安が大きくなる分、今まではあまり頼っていなかったけれども占いを見るようになったりだとか。需要そのものが大きくなってしまう傾向とかあるのかもしれないですね。

Masa:そうですね、やっぱり不安な気持ちがある中で拠りどころを見つけようとするんでしょうね。 ただその拠りどころの選び方が中途半端だと、変なスピリチュアルに捕まっちゃうんだろうなという気がしますね。

怪しげなスピリチュアルにのめり込まないために気をつけたいこと

1) 入って来る情報を鵜呑みにせず、自分でも調べること

Masa:きちんと情報や事実、根拠を自分で調べるってことをする人って結構少ないじゃないですか。リサーチとか。目にした情報をそのまま取り入れてしまう傾向にある。
だからそういう中途半端な、変なスピリチュアルな情報が目に入ったときにも「あぁ、これだ!」というように直感的に飛びついてしまうんじゃないかなと思います。
その時に、今拠りどころにしようとしているものが本当にどういったものなのか?というのを、きちんと調べる習慣があれば、変な、怪しげなスピリチュアルに吸い寄せられることは少なくなるだろうなと思うんですけれども。

先日も、4月の頭にあった100万人瞑想でしたっけ? 僕は最初ニューヨークの知人から回ってきて、次にパリから回ってきて、その後日本でも翻訳されたバージョンが回っていたようですが…
ああいうのは「なぜその日にやるのか?」みたいな根拠が曖昧で、その日のその時間に瞑想することが本当に大事なのか?というのを、「その瞑想に参加しましょう」という連絡以外のその他の色々な「信頼のおける」ソースも言ってないとおかしいんですよね。それが真理であれば。
そう思って、最初の連絡が来た時にすぐに調べてみましたが、東西を問わず僕が見たソース・メソッド上はスーパー重要な日時ではなかったし、信頼のおける占星術や「きちんとした」スピリチュアルの人も特にこれに言及していなかったので、「あれは何かおかしいのかな?」と思いました。
その情報が回ってきた段階で、パッと自発的に調べられるかどうか?というのが大事なポイントかなと思います。

2) 盲目的に信じないこと

小島美佳:あと、スピリチュアル系に携わっていると、よく使われる言葉で『自由意志』っていうのがあるじゃないですか。久しぶりに使ったんですけど (笑)。
スピリチュアルな仕事をする身として、『自由意志』がすごい大事ですよーっていうことを何度も何度も聞かされていたなぁと思っていて。
私もリーディングとかするけれども、それを届けている側も受け取る本人にも受け取るか受け取らないかっていう自由があって、そこに距離を見出しておくって本当に重要だと思うんです。

でも不安になればなるほど、提供している側も提供される側も、そこを忘れてべったりと互いに共依存ぽくなってしまうことは、あるんだろうなっていう気がしますね。

Masa:やっぱり不安な状況だと思考停止に陥りがちなんだろうなと思います。
特に、与える側はいわば『教祖様』みたいな立ち位置になるじゃないですか。そこで自分が間違ったことを言ったとしても正してくれる人がどんどんいなくなってきたりすると、なんかもう「自分が言っている事は全て真理なんです」みたいな気持ちになってきちゃって、自己の中で確認することもせずにどんどん間違った情報を出しちゃってるんだろうなという気がしています。
そして、受け取る側も普段から批判も確認も何もしていないから、ずっとがっちりズブズブな関係みたいになってしまうんだろうなと思いますね。

知り合いのヨガの先生でも、自分のことを「アセンデッドマスターです」みたいに言っちゃってる人がいるんですけれども、結構間違った情報とか出しちゃったりしていて(笑)。

小島美佳:なんかその感じ、久しぶり 笑。

Masa:でも『お弟子さん』達も、完全に盲目的に従っちゃっていて、ある種新興宗教みたいになっているんですが、『教祖様』が客観的に間違った情報を出していても、批判も指摘もしていないようなんですよね。
ああいうのが多分色んなところでちょっとずつ成立しちゃってるんでしょうね、特にスピリチュアル界隈は。

小島美佳:そうですね、これから増えていく可能性はあるんじゃないかなぁ。
それは止められないのかも。

3) 軸足を二つ以上持っておくこと

小島美佳:あとは、絶対にそうしなければならないってわけじゃないんだけれども、自分がはまりすぎないためのわかりやすい方法の1つに、『ソースを複数持つ、一個だけにしない』っていうことが大事なのかなと思っていて。

すごく信じている何かがあるとしたら、もう一つ毛色の違うところにも出入りしておくとか、良いのかなと思うんです。2つのところに軸足を置くと、変なところ飛んでいっちゃわないことが多い。2つともぶっとんでる系だとマズイけど(苦笑)、それでちょっと検証ができるのかなと言う気がしています。

Masa:僕もそれは完全に同意ですね。
ヨガスートラっていう経典の解説に「聖典には必ず同じことが書かれているはずだ」って書いてあるんです。 だからもし真理を検証したかったら、「複数の聖典に同じことことが書かれていなければならない」ということが述べられているんですね。だから複数のソースを持っていて、「これが真理だ」という一つのメソッドがあった場合に、別のメソッドでも似たようなことが言われているかどうか?っていうのは、きちんと確認するべきかなと思います。

4) 伝統的な正統派を学んでおくこと

小島美佳:あとは、ある程度伝統的なものにしっかり触れておくことも大事かなと。仏教とか、ヨガとか心理学とか、正道のもの。世の中に認められた、根が下りたものを一緒に勉強しておく事が、私自身も良かったかなと思っています。

Masa:そうですよね。
真理が時代によって変わるはずがないので、新しいメソッドが言っていることが真理かどうかっていうのはにわかにわからないと思うんですけれども、例えば5,000年位前から続くメソッドでも同じことを言われているなら真っ当だなという感覚はありますね。

小島美佳:ほんとだね。

ところで、Masa君の観点から見たときに、「もしこういう人だったら、または、こういうことがあった場合は、要注意!」みたいな具体例とかありますか?

5) 一つの方法だけを推進して排他的な人を信頼しない

Masa:色々あると思いますが、1つは「この方法が唯一の方法なんです!」と言っている人は怪しいと思って良いと思います。「これこそが幸せになるための唯一の方法です」とか「救いのためのただ一つの道」みたいな、そういうのは絶対おかしいと思います。

例えば山の頂があって、そこに到達することが自分の目的であるとして、そこに至るためには様々な道筋があるじゃないですか。で、本来はどんな道筋を通ってもいいわけですよね、目的を達成するためには。でも「この道筋しかありませんよ」っていうのはおかしいし、嘘。
だからそういう表現を使っている人というのは信頼しないほうが穏当だろうなと思いますね。

小島美佳:あー確かに。
あとは「今これをやらないと、ノアの方舟に乗り損ねますよ」みたいに不安を煽る系とか。

6) 瞬時に解決できる、という言葉に飛びつかない

小島美佳:他にも「瞬時に解決できる系」はマズイ(苦笑)。
蓄積があって熟成されていたからこそ、瞬時のヒーリングが可能だと思うんですけれども、まぁ前提なしの『瞬時』は無いよねっていう気がしています。

Masa:そうですよね。
過去世ヒーリング、前世系のやつとかあるじゃないですか。「前世の課題をヒーリングしてもらったから、私はもう大丈夫なんです」みたいなこと言っている人は嘘だなと思いますけれどね。そんな浅くないよ、と。

小島美佳:あはは、あるね。
前世系は、それはそれで良くて、それは『今』や『今起こっている日常』とシンクロしてきて腑に落ちているんだったら良いんだけれども、そっち側の世界ONLYだとちょっとなんか難しいよねって感じがする。

7) 科学や医学を全否定する人も怪しい

Masa:そうですよね。
後は『最近の科学全否定系』ですかね。
例えば自分が骨折してるのに、エッセンシャルオイルで治そうとしている人とか。

小島美佳:「とりあえず、お医者さんに行こうよ!」みたいな 笑。
これからコロナは波動で治す、とかも、もしかすると出てくるかもね。

8) 自分の中の感覚を大事にする

小島美佳:あとは、自分の中で「それってまさか」みたいな違和感が出てきた時、それを信じるっていうのが大事かもしれないですね。さっきの「唯一これなんです!」とワーッて言われる感じに違和感あるなぁとか、あるじゃないですか。そこで出てきた自分の感覚を信じてもらいたいなと思う。

Masa:そうですね、その違和感が出てきたときに、自分の感覚を無視しないっていうのはすごく大事だと思います。

小島美佳:最後は自分を信じよう… というところにたどり着きましたね。スピリチュアルな視点から我々も活動している部分があるので 自分たちも気を付けていきたいですね。

Masaくん、今回は対談していただきありがとうございました!

◼️対談者紹介

Masa Suzuki (鈴木正村)
expressionist、ヨガインストラクター、弁護士。
高校卒業までを北海道・十勝で過ごした後、早稲田大学法学部、慶應義塾大学法科大学院を経て2012年より弁護士登録。西村あさひ法律事務所、イギリス系法律事務所を経て、2015年より独立(鈴木正村国際法律事務所)。2013年より鍛錬のため取り入れたヨガから得た学びに感銘を受け、他者や社会を健やかにすることを目指し、指導者の道を志す。2015年夏、弁護士として独立すると同時にインストラクターとしての研鑽を積むため、ニューヨークへ渡米。ISHTA Yogaにて、Alan Finger、Sarah Fingerらの下でインストラクターとしてのトレーニングを受け、Yoga AllianceのRYT200を取得し、2016年に帰国後は国内外にて指導を行いながら弁護士としての活動も継続している。また、2019年から2020年にかけてISHTA Yogaにてトレーニングを改めて深め、RYT500を取得した。

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ABOUTこの記事をかいた人

瞑想歴17年以上。 15歳までヨーロッパで育つ。慶応義塾大学を卒業後、アクセンチュアで組織戦略・人材開発のコンサルティングに従事し異例のスピードで昇進。アクセンチュア・ジャパン 史上 最も若い女性マネジャーとして抜擢される。その後、独立系コンサルティング企業でビジネス開発に携わる傍ら、キャリアコンサルタント及びコーチとして活動。不確実な時代の波を乗りこなす事業の在り方やビジネスパーソンとしての生き方について考えはじめる。 2003年、瞑想に出会い習慣化するようになる。2010年よりビジネスの世界で活動をつづけながら、年間500名以上のクライアントへ瞑想的なテクニックを活用したカウンセリングを行っている。株式会社バランスオブゲーム代表。 監訳書:『コーチング術で部下と良い関係を築く』 共著:『「ハイパフォーマーの問題解決力」を極める』