マインドフルネス瞑想をしていて気持ち悪いと感じたら|6つの対処法

 マインドフルネスを実践していて、不快に感じたり気持ち悪くなってしまって中々続かない、というお話を以前しました。

マインドフルネスのデメリット『魔境』と副作用、その対処法について考える 【対談】

そこで今回はマインドフルネス瞑想の実践によって

  • 気持ち悪くなるってどんな状態?
  • 何故気持ち悪くなるのか?
  • 気持ち悪くなったときの対処法

についてお話していきたいと思います。

マインドフルネス瞑想をやっていて気持ち悪くなった体験

小島美佳:これまでの自分の瞑想経験を振り返ると、瞑想していて気分が悪くなったり、咳が止まらないなどの症状が出たり、怖い映像が出てきたりなどがありました。”評価判断しない”という状態は難しいですよね。
 特に、体中がめちゃめちゃ痛くなるっていうのがあって、痛みと共にいられる場合はひたすら「痛いなぁ」って観察を続けるんですけど… 結局その痛みはなくならず終えてしまうこともあります。
 後は、寝落ちしちゃうこととかもあります。これは気持ち悪くなるとはちょっと違うかな? 自分の潜在意識が何かを拒否してるのかなと思ったりするんですけれども…。
 s子ちゃんはどんな体験がありましたか?

s子:そうですね、前回の対談で『プロの方と一緒に瞑想をやるとだんだん強度・耐性が出てきて、一度体験しておくと次は1人でも大丈夫になる』というお話があったので、「そうかそうか」と思って自分でやってみると、案の定気持ち悪くなりました(苦笑)。私の場合は長く感情に蓋をしてたので、「こう感じてはいけない」「嫌だと思ってはいけない」「怒ってはいけない、泣いてはいけない」とか、「嫉妬してはいけない」「嫉妬されて私は嫌だった」とか一通り出てきて、、、これまでカウンセラーさんのカウンセリングも受けたり内観したりして結構内面を見てきたつもりだったけれど、「まだこんなに残ってたのかー!ウエー」みたいな風に気持ち悪くなっちゃって、特にひどい時は車酔いみたいな状態が続いたりします。

 オンラインなどで誘導していただきながら瞑想をやると「はい終わりです、戻ってきてください」って言っていただけるのでちゃんと終わらせられますが、1人でやっていると「これどうやって終わりにしたらいいんだろう?」と止め時がわからないっていうのが1つあります。始める前にタイマーをかけてからやったほうがいいのかなぁ?とか、その辺をお聞きしたいです。

小島美佳:なるほど。1つ『止め時』ってところがポイントですかね。松村さんはどう思いますか?

一人で瞑想をやる時の終わらせ方のコツ

時間を予め決める

松村憲:そうですね、止め時は大事かなと思います。
瞑想を始める前に時間を決めるのは凄く良いと思います。10分15分とか20分とか時間で区切って、一度切り替えてみるっていうのが1つ。

s子:以前の『マインドフルネスのデメリットについて考える』の記事で、瞑想を始める前より余計不快になっちゃって、「マインドフルネスもう嫌だ」とやめてしまう人が多い、みたいな話があったじゃないですか。なんかその辺のバランスも慣れると出来るようになるものなんですかね?

松村憲:そうですね。
後は気持ち悪くても決めた時間内は集中を続けてみるとか。何か記憶とか感情が出てきても、そっちに持っていかれるというよりも、「出てきててオッケー、でも今はここに留まる」みたいな。
 時間で区切ってその間は集中を続けた時に何が起きるかというと、感情とか記憶とかも出てくるんだけど、その間集中力を鍛えているので段々と集中力がついてきます。

続けることで耐性もつく

松村憲:あと『耐性』って本当にあると思っていて、瞑想を続けていって段々と耐性がついてくると、止め時も自分でわかるようになると思うんです。「今日はこのぐらいにしとこう」とか「感情が出てきてやり切った」ってわかったり、「これは延々と続きそうだから、今日はもうこれぐらいで終わりにしておこう」とか。
 でも最初の頃に1人でやる上で一番安全なのは、時間で区切るっていうのがいいと思います。

気持ちを切り替えて日常に戻る

松村憲:そして、瞑想が終わった後は切り替える、日常に意識を向けていくのが大事です。あんまり引きずらないとか、むしろ逆に今やるべきことに切り替えちゃうのが良いと思いますね。じゃないと大きい反応みたいなのが出てきて延々続いても、ずっと瞑想をしているわけにもいかないじゃないですか。日常に切り替えるっていうのをやっていって、だんだん耐性をつけていく感じですね。

小島美佳:私もやる前に何分位って決めておくって良いと思いますね。「30分やろう」とか、「今日はわりと丁寧にやりたいから1時間ぐらい時間をとろうかな?」など。あらかじめ自分で時間を決めると、意図をしているので、その時間内で起こらなきゃいけない事は結構起こってくれます。
 時間を区切るために、お気に入りの誘導瞑想の音声を利用するのも手だと思います。

 

瞑想後の切り替えが大事

小島美佳:あとマツケンが話してくれていた部分で最初は難しいだろうと感じるのは、瞑想が終わった後にどうやって日常にもどるか?切り替えるか?ってところです。

 瞑想をすると自分の中にある意識の小さい砂みたいなものが全部晴れていく感覚ってあるじゃないですか。だんだん綺麗になってきて色々見えてくるようになると、何かボコっと大きいものを発見することがある。その時は、ものすごいpullが強いっていうか、意識としては見えてきた大きなものにググーッとどんどん引きずり込まれていって、一緒にグルグル回っちゃう。

 瞑想について語るMoojiの表現「マインドの木がザワザワと揺れる “The tree of the mind is shaking”」だと思います。そのマインドの木が揺らぎまくってる状態が、例えば30分間て決めた瞑想の時間の中の27分ぐらいから始まってチーンってなって終了、みたいな(苦笑)。
 瞑想が終わった後もどこか頭の片隅で感覚が残り、さっきマツケンが言ってたみたいな「切り替える」がうまくできず…。意識のどこかでずっとその不思議な感覚が進行してるみたいなこともある気がします。s子ちゃんはどうですか?

s子:そうですね、私が前に言われたのは、自分の中を見ていって気持ち悪くなってる状態を「回ってる洗濯機の渦の中に自ら飛び込んでいる」って言われて。「あー今自分ごと洗濯槽で中でかき回されてるな」って状態に気づいて外に出ればいいのに、気づけずにいつまでも回っている状態にあるって言われて、なるほどーと。なので、瞑想中に「私今、洗濯機の中にいるな」と気がついたら、ポンとそこから出ることを意図したり、ただ気づけるようになったらいいのかなと。経験的に洗濯機の中で回り続けてきれいになって良かったなってことはないので(苦笑)。

 でも毎回ではないですが瞑想して思いの外、未消化なものがドロドロと出てきて気持ち悪くなっちゃったり、30分とかで全然収束しないし洗濯機にも気づけないまま、気持ち悪いなーとかはまだあります。これはやめた方がいいのか?感じ切った方がいいのか?もうちょっと追加でもう15分やってみようかなぁとかなあとか、悩みつつやってる感じですかね、、、

松村憲:それはいいですね、時間を伸ばせるなら。

s子:「私、今このままここで止めても、仕事に集中できないわー」とか「今包丁持って料理したら上の空で指を怪我しそう」と感じたら、自分自身に「瞑想を続けるか?やめるか?」聞いて判断したりします。
 でもそういうのも誘導してもらいながら瞑想をやったり、1人でも『今ここ』を日々意識したりってことを続けるようになって、少しずつ観察力や耐性がついて「自分に聞く」という選択ができるようになってきたかな?と思います。

松村憲:そうですね。
マインドフルネスで気持ち悪くなっちゃう人ってまさに今の話で言ったら洗濯機の中でずっと回っちゃってる状態なんですよね。でも回り続けているところにあまり長く居ても意味がなくて、「回っている状態にいるな」って気づけて、そこから抜けよう、とか、ちょっと距離をとって見られるようになったら、後は勝手に収束はしていくんですよね。

 でもグワングワンになっているときは、無理しなくていいと思います。その渦から抜け出る感覚をつかめている人だったらいいですけど、瞑想が終わったら始める前よりも余計気持ち悪くなっちゃったって言う人は、日中だったら大変かもしれないけど、夜だったら真っ先に寝ちゃうのが1番ですね。

s子:結構、オンライン瞑想会の後にグッタリそのまま横になって30分が経っていた、とか最初の頃はよくありました(苦笑)。

なぜ瞑想で気持ち悪くなるのか?

松村憲:あと現実に戻るのは大事ですね。
基本的に慣れてない人の方が気持ち悪くなることが起こりやすいと思います。今まで意識の底に一生懸命沈めていたもの、無理して沈めていた色んな感情とかが、瞑想して『今ここ』に集中していたら緩んで、許容が緩んだときにそれらが出てきて、圧倒されたりだとか思いもよらない感情が出てビックリしたりとか。あとよく目眩がしたりとか、気持ち悪くなることってありますよね。それも出てくる必要があるから出てきているので、そこは恐れず、でもその状態で無理して一生懸命瞑想を続ける必要もないと思うんですよね。
 できる範囲内で現実的なケアをしつつ、その気持ち悪い感じはひとまず置いといて、でも瞑想は日々小刻みにでも続けていると、ある程度それは手放せるようになってくると思います。

(※注:瞑想のたびに毎回調子が悪くなったり、現実適応が悪くなるようでしたら、瞑想は控えた方がいいと思います。メンタルヘルスの状態をよく認識・理解している瞑想の先生や専門家に一度相談してみるのがいいでしょう。)

 僕はもう瞑想をやっていて気持ち悪くなる事はほとんどないんですけど、、、それでも無理をした仕事でだいぶ神経的にも参っているなっていう時に瞑想をすると、オエッと気持ち悪くなる時はあります。でもそれも「無理してたんだなぁ」ってそのまま流したり、体を休めたりとかそういうことをしますね。

小島美佳:そうですね。
瞑想をすることが良いことだと思いつつも、なんというか自分を瞑想へと追い込んでしまう人は多いような気がします。『瞑想に挑んでいく』ようなニュアンス…。それが心地よい場合は続けていただいても構わないけれど、気分が悪い状態が続くときは、『瞑想はご自分にとっての精神的マッサージだ』と思うことによって、程よく力は抜けていくかもしれませんね。

 

瞑想で感じた気持ち悪さや不快さへの対処法

小島美佳:ここからは「瞑想をやってて気持ち悪くなりました」って時に有効な具体的な対処法についてお話して行きたいと思います。

1) 力を抜いてリラックスをする

小島美佳:一つ目には、その「出てきたものをなんとかしなきゃいけない」って思っちゃうと、余計にその洗濯機の渦に引きずり込まれる傾向が強いかなぁと思います。だから例えば、洗濯機を発見したら積極的に力を抜いてリラックスするとかがいいかなぁと思いますね。

松村憲:そうですね、それは大事ですね。

2) 場所を変える

小島美佳:後は場所を変えたりするのは効果的です。瞑想が終わった後にその時の余韻が場所に残っていることもあると思うんです。瞑想して「うわぁ」ってなってそのまま同じ椅子に座った状態で仕事を続けるんじゃなくって、一旦ちょっと場所を変えて全然別のことをやったりとか。

 できれば生きている感覚を味わえるようなこと、、、例えば果物を切るとか、ちょっと土を触るなどは、リセットには効く気がします。

松村憲:はい。まさに美佳さんが言ったこととか大事で、いろいろ起こり得ると思うんですよね、気持ち悪くなることに関して。

 ため込んでいた緊張が瞑想で緩んで出てきているんだから、逆に好転反応みたいにオエーってなる場合とか、抑圧していた感情が出てきてびっくりしたとか、記憶とか。記憶・感情にまつわって思考も出てくるので、「まだこんなのあるんだ」とか「嫉妬してはいけない」とか、何かそういう自分の中の深い思い込みみたいなのが出てきちゃってますますグルグルしちゃう。それを心理学的なプロセスで言うと、プチ・フラッシュバックみたいな感じですよね。

3) 現実に戻る

松村憲:そこに飲まれてしまうと良いことは無いので、瞑想を一旦止めるとか、先ほどもお話しましたがしっかりと現実に戻るのが大事です。
 目を開けるとか、自分の体を確認するとか、いま自分はどこにいて、今は何年何月何日何時だっけ?と思い出したり、『今ここ』になるべく戻るっていうのはすごい大事だと思いますね。
 さらに大地っぽい自然な感じとかだともっといいですよね。料理とかもほんとにいいと思うし、散歩でもいいと思うし、深呼吸をするのも良いと思うし、そういうのが重要かな。

4) 感じたことを書き出してみる

松村憲:後は人によってはいろいろ活性化されて出てくるので、ジャーナリングとかも結構いいと思います。

瞑想から一度離れて、5分くらい頭の中に出てくる思考をわーっと紙に書き出してみる。書き出してみると、またそこで出て来たものとの間に距離ができるじゃないですか。それで距離ができたものを少し後で読み返すとか。「あー、こんな罪悪感とか感じてたんだ」とか、「あー、こんなに何々をしてはいけない思考が自分を緊張させてるんだなぁ」とか、何かそういうものを自分で見つけていけると、だんだん落ち着いていけると思います。

s子:私も瞑想終わった後、とりあえずスマホのメモ帳に感じたこととか書いたりしてます。あとで見返すこともあるし、ただ書き出して忘れちゃっても、書くことでスッキリする気がします。

松村憲:だから「瞑想やマインドフルネスだけをやって、考えるな」とか「座っているだけでいいんだ」とかよく聞くんですけれども、みんなお坊さんじゃないので、座りさえすれば良いわけではないじゃないですか。人間関係もあって仕事もあって、となるといろんな思考とかパターンとか感情とか出てくるわけです。例えば、「私は世界一ひどい人間なんです」といった深い思い込みが出てきているときに、それと対峙して座り続けるのがいいことか?ということです。
 すごい嫌な感情を思い出して、それに対して呑み込まれている状態は意識的な状態ではないので、むしろそれから距離をとれたほうがヘルシーだと思います

 

5) 気持ちが悪い・不快な感覚は風化すると信頼する

小島美佳:それから、出てきているものとか感じ取っているものを見続けてあげると、だんだん風化してなくなっていくものだと思います。瞑想の中でもだんだん小さくなっていってるなぁとか、観察できると思うんですけど。
 知らないうちに忘れていたりすることも多いですよね。「あー、前よりも全然感じなくなったなー」ってふと気づいたりとか。

松村憲:そうですね。
そこが培われていくと、どんどん進みますよね。「風化するんだ」っていうのを知るっていうのは。伝統的にはイクオニミティ(equanimity)って言うんです、平静な心、平静さ。

 何が出てきても、手のひらの上に氷が載っているような感じで、ずっと見ていると必ず氷は解けるじゃないですか。変わっていくので、瞑想で生じてくる様々な状況もそういうものなんだなっていうのを体験的に理解できていく。すると瞑想力がついていくし、人生そのものにも応用できてくると思います。

 マインドフルネスは『集中と洞察』っていうけど、まさにその『洞察』の部分ですよね。瞑想中に鬼の無惨が出てきても気持ち悪くなっても、ありのまま判断なく見ていれば、生まれたものは必ず消滅していくんだな、と体験して、その部分の体力・筋力がついてくると動揺することも減ってきますよね、落ち着きが出てくるというか。

s子:風化していく過程を観察して見守るとかも、おっしゃる通り体験と耐性かなぁと思います。瞑想を始めた頃は「この嫌な記憶や感情から早く解放されたい!」って力み過ぎてたと思います。瞑想を続けることで、昔よりも嫌な気分を引きずってる状態の自分に気づくのも少しずつ早くなって来て、切り替えもできるようになってきた気がします。前は風化していく過程を信頼して待ったり我慢できなかったんですよね、焦って「私が今なんとかしなきゃ」みたいな。
 今は瞑想で過去の記憶や感情が出てきた時に、「まだあったんだなぁ、でももうこれは要らない」って思ったら、終わった後に全部窓を開けて部屋の換気をして「地球にお帰りー!」みたいなことをやったり(笑)。

小島美佳:送り出しの儀式みたい(笑)。
結局、続けることが大事ということだなーって思いました。

6) 場をホールドする力のある人と一緒に瞑想をする

松村憲:後は器ですよね。
自分1人で瞑想をやってて「うわぁ」ってなったら、もうやらないじゃないですか。最初に話してましたが、長年瞑想を続けている人と一緒に瞑想をやっていると段々と耐性がついてきます。不快な感覚も見てくださいねっていう器があると、「あー、変わっていくんだ」っていうのが理解できて、だんだん自分もそのホールド力がついてくるんですよね。

s子:ほんとにそう思います。
空気や人の顔色を伺って生きていた期間が長い人ほど、感情の蓋が厚くて最初は全然変化がなかったり、逆に出始めるとビックリ箱のように、どっかーん!うわー!とかあるので、「そういうものですよーいい感じです」ってサポートしてもらったりすると、続けられるのかなと思います。自分では焦らずコツコツ地道に続けて、時に仲間や師と一緒にやると、また1人でやる時とは違った体験ができたりだとか、、、その繰り返しかなと。

松村憲:ホールドしてくれる力・人ってすごい大事ですよね。
大変な時ほど、仲間とか師匠が居てくれると乗り越えられると思います。

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Source : マインドフル瞑想チャンネル

 

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ABOUTこの記事をかいた人

瞑想歴17年以上。 15歳までヨーロッパで育つ。慶応義塾大学を卒業後、アクセンチュアで組織戦略・人材開発のコンサルティングに従事し異例のスピードで昇進。アクセンチュア・ジャパン 史上 最も若い女性マネジャーとして抜擢される。その後、独立系コンサルティング企業でビジネス開発に携わる傍ら、キャリアコンサルタント及びコーチとして活動。不確実な時代の波を乗りこなす事業の在り方やビジネスパーソンとしての生き方について考えはじめる。 2003年、瞑想に出会い習慣化するようになる。2010年よりビジネスの世界で活動をつづけながら、年間500名以上のクライアントへ瞑想的なテクニックを活用したカウンセリングを行っている。株式会社バランスオブゲーム代表。 監訳書:『コーチング術で部下と良い関係を築く』 共著:『「ハイパフォーマーの問題解決力」を極める』