マインドフルネスで日常が変わる!初心者におすすめの方法とメリット

 この記事では、マインドフルネスの基本的な考え方や効果について初心者の方にもわかりやすく説明していきます。マインドフルネスと聞くと、ひたすら座って修行のようなものを想像される方もいらっしゃるかもしれませんが、実は日々の生活の中で簡単に取り入れることが可能です。その方法についても少し解説し、次の記事では忙しい毎日でも誰でも簡単に実践できる具体的な方法を紹介していきます。

■ マインドフルネスを日常に取り入れる最大のメリット■

 こちらの記事の音声バージョンです。テキストよりも耳から聞く方が理解しやすい方にオススメです。

Source : 瞑想チャンネル for Leaders

マインドフルネスとは?初心者でもわかりやすい基本の説明

 マインドフルネスは、元々は東洋の仏教にあった考え方が西洋に輸入され、それがまた日本に戻ってきてるっていうのが現在の流れです。マインドフルネスの語源は、仏教用語である「サティ(気づき)」でその英訳です。
 具体的には

  • 「今この瞬間」に意識を集中させて、
  • ありのままを評価判断をせずに見る

ということをします。
 何か一つのものを見た時には人それぞれ、その時々で多様な見方があるものですが、その多様な見方というのをちょっとこう脇において、そのままを見ていくということです。

『ありのままを見る』とは?

マインドフルネスのコアな考え方

 これは私自身の経験になるんですけれども絵の勉強をしていた時に、よく絵の先生から
「何を見ていると思っているか?を描くのではなくて、見たありのままをそのまま、映し出して描いていくこと」というアドバイスを受けたことがあります。そうすると本当に見ることにどんどん集中していけるようになりました。
 マインドフルネスの基本も、そんな感覚と同じだと考えています。

 突き詰めていくとだいぶ難しい世界だとは思いますが、私たちは修行僧ではないので、ご自分に合った方法を模索していただくのが良いと思います。
 この考え方を日常生活の中に取り込んで、楽に生きることができるように、あるいは何らかのその効果を得て実感していただければと思います。
 実際にやっていくと、なんとなくぼんやり見ている感覚になるかもしれませんが、そういった感覚に近いと思っていただければと思っています。

ちなみに2023年3月現在にチャットGPTに「マインドフルネスとは?」と聞いたときの答えでは、

  • 意識的な今ここに集中すること、
  • 現在の状況に対してより良い反応を生み出す

というのがありました。この辺はマインドフルネスの効果の方をより意識している部分かなと思います。

 仏教では『悟り』とか『無』を目指したりします。もちろん悟りに至りたい方は全然追求していただいて構わないかなと思いますが、まずは皆さん自身で効果が実感できる方法をいろいろ試して模索していただく、というのが現代においては大事なのかなと思います。

マインドフルネスのやり方

誰でもどこでも数秒からでも実践できる練習法

 マインドフルネスを実践する方法としては瞑想やヨガなどが一般的ですが、坐禅をしたり、座って雑念をなくす、仏教的な修行というイメージがあれば、「それ以外もあるよ」ということをお伝えしたいです。

 ストレッチをして筋肉が伸びる感覚を気持ちいいと感じたり、日常生活の中で一旦考えを脇において、ただただ集中している、ただ見ている、という時間は、おそらく誰でもご経験があるんじゃないかなと思います。

 例えば、

  • 川の流れをただぼーっと見ている時、
  • お料理をしている時に、特に何も考えないで調理そのものに没頭している感じ、
  • お風呂の湯船に入って、お湯の温かさや体の感覚、入浴剤やアロマを入れて香りを楽しんでぼーっと過ごしたり、

など。

 そういった時間も『これもマインドフルになっている瞬間だ』という風に捉えていただき、少し意識していただくだけでもマインドフルネスの練習になり、日々に少しずつそういった時間を増やしていけるといいのかなと思います。

<聞き流して癒される、夜のNSDR(Non-Sleep Deep Rest)>

Source : 瞑想チャンネル for Leaders


マインドフルネスを実践するメリット – ストレスが軽減される理由と効果

 マインドフルネスでは、ありのままを見ることで評価判断をしないということを実践していきますが、では実際行うことでどのようなメリットがあるのでしょうか?
 マインドフルネスの効果やメリットは様々な場所で語られていますが、私自身が最大のメリットと感じているのは以下の点です。

ストレス源から距離を置く方法 – マインドフルネスで得られる自己調整力

 心理学ではよく言われる話ですが、刺激と反応、という考え方があります。

私たちは刺激に対する反応を選ぶことができます
Source : 『7つの習慣』より引用改変

Source : Amazon

 私たちは日々生活をしたりお仕事をしていると、様々な刺激にさらされて生きているわけですけれど、その刺激の一つ一つに私たちの心が反応していると言われています。
 この時ポジティブな反応やスルーができたら良いのですが、仮に「昨日電車の中で隣の人に嫌なことを言われた」という刺激があった場合、人によっていろんな反応があり、傷ついてしまったり、その後家に帰って寝るときにも頭の中でグルグル回ってしまう、嫌だった体験について考え続けてしまう、という人もいるかもしれません。

刺激に対する選択の自由

 しかし、ここにマインドフルネスを取り入れることによって、刺激と反応の間に選択の自由があることを認識することができます。

 実際にあった刺激そのものに別の解釈を加えたり、それでストレスを軽減することができたり、むしろポジティブな捉え方をすることができるようになったりします。このような能力を上げることにマインドフルネスは一役買ってくれると思っています。

メタ認知:マインドフルネスで手に入る新たな視点

 そして実際にマインドフルネスを日々の生活に取り入れていくと、自分自身を上から見ているような状態・視点、を手に入れることができます。
 専門用語ではメタ認知とか、コーチングでは「バルコニービュー」と表現したりもします。
 要は、自分が受けている刺激そのものを真上から見たり、ちょっと別の視点・俯瞰の視点から見ることができるようになってくると、すごく楽になります。

メタ認知のイメージ
Source : Mindfulness News

自分の思考パターンを変える方法

まずはメタ認知について知りたい
という方におすすめの本です
Source : Amazon

 例えば、先ほどの例の隣にいた人から嫌味を言われた、という場合、「あーなんかそういう人がいるなぁ」みたいな感じで受け取れるようになり、ストレスが減っていきます。自分が悪いことをしたのではないか?という気持ちから「そんなに気にしなくてもいいかも」とか、「実はこの人は別のところですごくストレスフルなことがあったのかもしれない」(これですと少し評価判断も入ってはいますが)など、多様な考え方や見え方・視界の広がりを獲得できるようになります。

 マインドフルネスを繰り返していくと、バルコニービューという視点をより瞬時にスムーズに手に入れることができるようになります。
 このようにすることで、自分自身が良い意味で解放されたり、刺激そのものを自分のメリットのある形で使えるようにもなると思います。

 ここがまさにマインドフルネスの最大のメリットで、自分自身の視点や考え方が広がることだと思います。

 次回は具体的に日常生活にマインドフルネスを取り入れる方法についてお伝えしていきます。

Source : 瞑想チャンネル for Leaders

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ABOUTこの記事をかいた人

瞑想歴20年以上。 15歳までヨーロッパで育つ。慶応義塾大学を卒業後、アクセンチュアで組織戦略・人材開発のコンサルティングに従事し異例のスピードで昇進。アクセンチュア・ジャパン 史上 最も若い女性マネジャーとして抜擢される。その後、独立系コンサルティング企業でビジネス開発に携わる傍ら、キャリアコンサルタント及びコーチとして活動。不確実な時代の波を乗りこなす事業の在り方やビジネスパーソンとしての生き方について考えはじめる。 2003年、瞑想に出会い習慣化するようになる。2010年よりビジネスの世界で活動をつづけながら、年間500名以上のクライアントへ瞑想的なテクニックを活用したカウンセリングを行っている。株式会社バランスオブゲーム代表。 監訳書:『コーチング術で部下と良い関係を築く』 共著:『「ハイパフォーマーの問題解決力」を極める』