脳波計museとアプリを瞑想歴20年のプロが使ってみた|脳波測定しながら瞑想した結果

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 今回は、今話題の家庭用脳波計 Interaxon社製 museを瞑想歴20年以上の小島美佳が着用し、様々な瞑想を行った際、脳波がどのように変化するのか?を実験してみました。
 実際の瞑想しながらmuseで測定したデータも交えて、使用感と感想をお伝えしてみたいと思います!

muse 脳波計って何?


 museは専用アプリの瞑想ガイドによってアシストしつつ、リアルタイムで脳波を測定し、脳波の状態・変化などをグラフ化・数値化することができるヘッドバンドです。

Amazon楽天から購入可能、色は黒と白があります)

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museとは:
 瞑想やヨガの練習の際に使用し、脳波を計測することができるセンシングヘッドバンド(脳波計)です。
 専用アプリを用いて3分間のガイド付きトレーニングセッションを行い、リアルタイムで脳から発生する一定の電気インパルスを測定し、Bluetooth接続によりモバイル端末にて計測データを保存することができます。継続して使用することにより、不安やストレスを軽減する、心を集中、集中と生産性の向上、ストレスの多い時代に落ち着きをもたらすことが期待されます。

(Amazonの製品紹介文より抜粋・意訳)

※ 脳波についてはこちらの記事が参考になります

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 自分の瞑想がどのように自身の心身に影響を及ぼしているのか、またその効果がどのように表れているのか、については 私自身 常に興味があり、以前NeuroSky社製のMindwaveを使って、友人と実験をしたことがありました。

 このような瞑想アシスト家電やスマホアプリなども日々進化しているのだと思いますが、museを実際に使用してみて
①マインドフルネスに関心があり、ご自分のマインドフルネス体験とサイエンスを関連付けさせたい方、効果測定をしたい方、
また
②こういったガジェットがお好きな方!
には、少々マニアックではありますが、とても面白い商品だと思います。


<最新型 MuseSも日本で購入できるようになりました>

2024年日本でも最新型MuseSが購入できるようになりました!
本体重量が約41gと大幅に軽量化し、素材も改良され睡眠時にも着用測定できるように。

詳細はGoodBrain®ハココスさんのサイトをチェックしてみてください。

Source : Amazon


より安価なMuse 2も、引き続き購入可能です。
(Amazonリンク楽天リンクYahoo! リンク

重量 752 g → 200 g へと大幅に軽量化したmuse 2

museの使い方

 さて、この後は 私が実際にmuseを装着して瞑想をしたときの計測データと使用感をご紹介したいと思います。
 使い方は簡単です!
 専用アプリをダウンロードしたスマホとmuseをBluetooth経由で連動させたのち、頭にmuseを装着して使用します。
 museはリアルタイムで着用者の現在の状態を

  • Active(活動)
  • Neutral(ニュートラル)
  • Calm(穏やか)

のどの状態に入っているかを測定・記録することができます。

 まずは、3分間の瞑想を体験してみることにしました。
 森林の中にいる設定で、うまく集中できていないとヘッドホンから聞こえる雨の音が大きくなり、より心が穏やかに静かになる(Calmの状態)と鳥のさえずりが聞こえてくるようになっています。

 熟練の瞑想者には、こういったゴールが設定されてしまうことには抵抗あるかもしれません (本来、瞑想にはゴールや目的はありませんから… )。
 ただ、これはこれで新しい領域を探求するという意味で、興味深いと感じます。

 

瞑想1回目:まずはお試しで

 隣の部屋で家族がテレビを見ている中で実験した結果がこちらです。
“ニュートラル(Neutral)” には入れていますが、鳥のさえずり (Calm, 脳波グラフ下の青い鳥マーク)は1度しかありませんでした。
 また、気が散った状態から ”Neutral” に戻すための “recovery” (下図の赤四角、および脳波グラフ下の黄色の星印)が行われている様子も計測されていました。

museを装着して行った瞑想1回目の実際の計測データ

 このグラフと解析結果を見ると、museは瞑想や周りの状況によって変化した脳の状態や意識状態をきちんと測定できているんだな、と興味深く感じました。

瞑想2回目:普段やっている拡張瞑想での測定

 2回目には、私が普段行っている瞑想のやり方で実施しました。
 全てを俯瞰してみる いわゆる 拡張瞑想 と呼ばれる方法で、外から聞こえてくる音、自分の体感覚、呼吸、思考など、全てを観察するような感じです。
 そうすると、museはその状態は “ニュートラル(Neutral)” と判断したようです。
 “Active” だったのは1秒だけでしたが、鳥のさえずり(Calm)もありませんでした。

museを装着した瞑想2回目の実際の計測データ

瞑想3回目:museが定義する “Calm” 状態の探索

 ということで、今回は「museで鳥のさえずりが聞ける(Calmの状態)ようになる瞑想法を探索する」というゴールをあえて設定し、ちょっとした実験をしてみることにしました。
 自分の意識状態を様々なステートに置いてみることで、どのようになると 鳥が鳴いてくれる (museが定義する “Calm, 穏やか” の状態に脳波を変化させられる)のか?を確かめてみました。

 すると、“光につながる瞑想” を行っているときに、鳥のさえずりがずっと聞こえている状態 (下図の脳波グラフ下の青い鳥マーク) が起こりました。

 また、後半の2分20秒ごろから出ている鳥のマークの部分は ”音に集中する瞑想” を行っていました。
 どうやらmuseは 拡張瞑想よりも 何か1つの状態にチューニング・集中している状態、集中瞑想の方を “Calm (穏やか)” と判断するようです。

museを装着した瞑想3回目の実際の計測データ

瞑想4回目:意図的に “Calm” を目指した瞑想

 最後に、最も面白い結果をご紹介します☆
 こちらは先程の3回目のデータを踏まえて意図的にcalmを目指して瞑想を行なった結果、3分間ずっと鳥のさえずりが聞こえ続けたものです。
 さて、どのような瞑想を行ったと思いますか?

museを装着した瞑想4回目の実際の計測データ
鳥さんはさえずりまくりです。


 答えは、こちらは 慈愛の瞑想を行った際の結果です。
 自分が大切にしている人、もの、場所などを思い浮かべながら、それらの存在があることに感謝する…といったスタンスで瞑想してみた結果です。
 非常に面白いですね。

慈愛の瞑想の音声ガイド(7分間)

Source : マインドフル瞑想チャンネル


 このようにmuse を活用すると、自分自身の今の状態や瞑想前後での状態の変化を、脳波という数値によってある程度データ化し、把握できることは確かだと思います。
 いろいろと実験できる、というモチベーションがあるので 私自身にとっては瞑想の幅を広げてくれるガジェットになりそうです。

 皆さんもご興味あれば是非試してみてください!



muse 2 の国内販売が始まりました!(2020年10月追記)

 脳波計museに、新たに「心拍数測定」「身体バランス測定」「呼吸スピード測定」機能が追加された muse2 が発売され国内でも購入できるようになりました!
 これまでのmuse重量 752 gから、200 gへと大幅に軽量化
 サブスクで500以上もの誘導瞑想音源やゲーム形式の瞑想継続プログラムも利用できるとのことです。
流行に敏感な方は是非チェックを!
(Amazonリンク楽天リンクYahoo! リンク

(入眠導入(Go-to-sleep journeys)機能を搭載し、寝ながらも装着できる柔らかい素材を使用したmuse Sはまだ国内では購入できないようです…)

Source : Amazon


 またMuse以外の脳波計についてもリサーチしてみました。

フィリップス社 SmartSleep

フィリップス社製の睡眠補助に特化した脳波計。

脳波を計測し、睡眠が深くなったタイミングで500-2000Hzの断続的なオーディオトーンを流すことで、深い睡眠時に出現する徐波(スローウェーブ)を活性化させ、深い睡眠の質を高めることを目的に開発されたウェアラブル型ヘッドバンド

Amazon商品説明より
Source : Amazon

necomimi

〈米国TIME誌「世界の発明50」選出!〉
「嵐にしやがれ」で二宮和也さんが着用されていたのを見て知りました。
パーティーグッズとして使うのも楽しそう☆
Amazonから購入可能です。

猫耳型のカチューシャを頭に装着すると、額と耳のセンサーで脳波を計測。 あなたが言葉に出すよりも早く、ミミがあなたのキモチ(EEG センサーの値から独自のアルゴリズムで算出した’集中”リラックス」値)を表現します。
‘集中’するとミミはピンと立ち上がり、’リラックス’ するとくたりと寝た状態に。 リラックスしながら集中する ‘ゾーン’状態になると、激しくバタバタと動きます。

Amazon商品説明より
Source : Amazon



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ABOUTこの記事をかいた人

瞑想歴20年以上。 15歳までヨーロッパで育つ。慶応義塾大学を卒業後、アクセンチュアで組織戦略・人材開発のコンサルティングに従事し異例のスピードで昇進。アクセンチュア・ジャパン 史上 最も若い女性マネジャーとして抜擢される。その後、独立系コンサルティング企業でビジネス開発に携わる傍ら、キャリアコンサルタント及びコーチとして活動。不確実な時代の波を乗りこなす事業の在り方やビジネスパーソンとしての生き方について考えはじめる。 2003年、瞑想に出会い習慣化するようになる。2010年よりビジネスの世界で活動をつづけながら、年間500名以上のクライアントへ瞑想的なテクニックを活用したカウンセリングを行っている。株式会社バランスオブゲーム代表。 監訳書:『コーチング術で部下と良い関係を築く』 共著:『「ハイパフォーマーの問題解決力」を極める』